FXトレードにおいて、
エントリーしたとたんにレートが逆行してしまうケースを多く経験し、
なぜかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
これには大口トレーダーの戦略を含め相場の特徴を理解できていないことが考えられます。
この記事では、逆行を頻繁に経験する場合の問題点を解説します。
エントリーの後レートが逆行するのはなぜか
FXトレードにおいて、
エントリーをしたとたんにレートが逆行して損失を被ったという経験をしたことがある方はおそらく少なくないでしょう。
エントリー直後に狙いすまされたかのようにレートが逆行してしまい、
悔しい思いをしてしまう経験は多くのFXトレーダーが経験することです。
エントリーの時にはトレンドの継続を確認したり、
トレンドの転換点を読み取ったうえで実行しているはずですが、
エントリー直後にレートが逆行する経験をする方が多いのはなぜでしょうか。
FXトレードには世界中の様々な参加者が募ってそれぞれの戦略でトレードを行っているので、うまくいかないことが起こっても不思議はありません。
FXトレードに臨む上での重要なポイントを紹介していきます。
逆行してもよい例
外国為替相場は、そもそも予想外の動きをして当然という考えを持って臨むべきで、
もしもの時に備えて損切り注文を常に入れておくなど
リスク対策をして臨むのが理想的です。
その中で、確率が高いパターンを見出してトレードに活かしていくことで
勝率を伸ばしていくことができます。
確率が高いパターンを見出して、トレードに活かす
→勝率がUP
エントリー後に逆行するケースというのは心理的につらいものですが、
しっかりとテクニカル分析にのっとってエントリーをしたうえでの偶発的な逆行なら気にする必要はありません。
サポートラインをしっかりと確認したうえでエントリーしたものの相場が逆行するなどということは起こりえるので、
早目に損切りをして損失を限定的にするなど、対処すればよいです。
問題は、エントリーのたびに
頻繁にレートの逆行が起こってしまう状態が継続することです。
その場合は、根本的に問題があると考えてみないといけません。
大口トレーダーの手法
FXトレーダーのすべてが、自身の利益を目指して参加するのは当然のことです。
儲けるためにFXを実行しているので、
可能な限り有利に実行できる戦略はどんどん遂行されるのは当たり前です。
個人のトレーダーにとって注意するべきは、
意図的に相場をコントロールできるほどの資金力を持った大口トレーダーの手法です。
外国為替相場が変動するのは、
必ず売買が実行されていることが要因になっています。
売り注文を出すトレーダーと買い注文を出すトレーダーがいるから、
売買契約が成立しながらその相場が変動していきます。
資金力がある大口トレーダーは、
FXに参加したばかりの初心者心理をしっかりと読み取り、
自身の利益を増やすために初心者が引っ掛かりやすい相場を意図的に生み出すトレード戦略をとってくることがあります。
初心者心理を利用して利益を獲得していると考える
FXを初めて間のない初心者の方に多い心理状況を
大口トレーダーはよく理解しているケースが多いです。
例えば、少し俯瞰してみれば明らかに高値圏、
天井圏に達しているような相場の状況でも、
継続して上昇していればまだまだ上昇が続くのではないかと楽観的に考えてしまうのが初心者心理です。
なんとなくの相場の雰囲気からエントリーを行っていってしまうケースが多くなります。
このような初心者が発注する売買注文を狙って、
大口のトレーダーは自身の利益を伸ばすためにトレードを仕掛けるという側面があるので注意する必要があります。
急な上昇に飛びつかせる
相場が急激に上昇しているのを見ると、
特にFX初心者の方は、さらに上昇することを期待して飛びつくように買いエントリーをしがちです。
しかし、要因もなく急激に相場が上昇している局面は、
まずは疑いの視点を持って臨むことが重要です。
大口トレーダーの戦略の一つに、
相場の上昇が起こるように買いのトレードを積極的に行ない
一定の相場に達したらいったん売買を中断する
というものがあります。
急速に上昇した相場を見て、
主に初心者トレーダーが遅れまいとして買いエントリーで便乗しようとします。
大口トレーダーはその後、一定の割合にまで相場が上昇したのを見計らって、
自身が持つポジションを売り決済で消化していき利益確定を行います。
このように、大口トレーダーの意図的なトレードにより、
多くの個人トレーダーは損失を被ることになります。
相場の特徴による逆行
大口トレーダーが自身の利益のために
意図的に相場をコントロールしている例を挙げてきました。
しかし、このような事例がなくとも、
一般的な市場参加者による状況においても逆行が起こりやすい状況というものはあります。
FXは、自分の希望的な予想や、なんとなく今後の相場はこうなりそう、
という感覚的な根拠でトレードをしているとなかなか良い結果が得られません。
エントリー直後の逆行に見舞われるのも直観に頼っている場合に起こりやすいといえます。
- レンジ相場における逆行
- 伸びきったポイントでのエントリー
- ブレイク狙いは逆行しやすい
しっかりとテクニカル分析に基づいたエントリーポイントを
見出せるようになるなどの知識を取り入れて、
他のトレーダーの心理や考え方を想像しながらトレードができるようになることが望ましいです。
レンジ相場における逆行
FXの相場状況は、大きく分けて上昇トレンドと下降トレンドに加え、
レンジ相場に分類することができます。
トレンドが起こっているときは、
そのトレンドの方向に沿ったエントリーが原則になります。
トレンド方向から少し反対に動いた際に押し目を狙うなどの戦略もおすすめです。
しかし、レンジ相場においては、
そんな相場予想がうまくいかない予想外の動きを見せることが多くなります。
トレーダーそれぞれが思い思いの考え方でエントリー及び決済を行うためとされています。
レンジ相場であれば、
基本はレンジの底と天井で反転を狙うトレードをすればうまくいくとされていますが、
結構ダマシが多く逆行の減少が起こるケースも多くなります。
レンジ相場の状況ではトレードを避けるというのもおすすめの考え方です。
伸びきったポイントでのエントリー
トレンド相場や急激な相場変動が起こり、
一方向に急速に相場が動くケースは頻繁に起こります。
FX初心者の多くが、このような一方向への動きのある相場を見た場合、
まだ同じ方向への相場変動が継続するだろう、
あるいは自分も便乗したいと思ってエントリーをしてしまいます。
しかしこれは結果的に高値掴みの状態で、
エントリーするころには他のトレーダーは利確に動き出し、
相場が逆行するということが頻繁に起こります。
特に急激な相場変動の後は、
急激な戻り相場が起こりやすくなるので逆行の程度も大きくなります。
急激な戻り相場が起こりやすくなる=逆行も大
外国為替相場は、常に一方向に動くことはなく、
常に上下動を繰り返しながら相場を形成しているということを常に意識してトレードに臨みましょう。
ブレイク狙いは逆行しやすい
エントリーのポイントで多い考え方として、
サポートラインやレジスタンスラインなど、
チャートパターンのラインを抜けてきた時を狙ったブレイク狙いがあります。
これまでの相場の波を抜けて、
大きく動く可能性が大きくなるため高い利幅を狙えるチャンスとされています。
しかし、ブレイクを狙ったエントリーをすると、
相場がまた元のレンジに戻り逆行に遭遇してしまうケースが結構多いです。
サポ・レジライン以外に、他のテクニカル分析も併せて活用しよう!
ブレイク狙いでエントリーをする際には、
サポートラインやレジスタンスラインといったチャートパターンだけを信じてトレードするのではなく、他のテクニカル分析も交えて活用し、
エントリーの精度を高めることで逆行が起こる頻度を抑えることにつなげるのがおすすめです。
レートの逆行への対処
これまで、逆行が起こりやすいケースを紹介してきましたが、
相場逆行はどのように対処することで発生を防ぐことができるのでしょうか。
これまで紹介した、
逆行が起こる要因の逆のトレードをするということが原則的な考え方になります。
レート逆光への対処法は下記のようなものがあります
- 飛びつき買い等思い付きでトレードをしない
- 理由のない急変には静観を決める
- 自分で決めたテクニカル分析のパターンでエントリーする
- 分割エントリー及び分割決済
- ピラミッティング手法
これまで頻繁に逆行に見舞われて損失を被ってきた方は、
一度自身のエントリーのポイントや考え方を見直してみて、
他のトレーダーがどのように考えてFXトレードに臨んでいるのか、
じっくりと健闘してみることをおすすめします。
飛びつき買い等思い付きでトレードをしない
大口トレーダーの例でも紹介したように、
意図的に相場をコントロールしている参加者もいる可能性を常に考慮する必要があります。
急激な相場変動が起こるケースは様々ありますが、
急変に飛びついてくるトレーダーを狙っただましの手法である可能性もあります。
相場が急に動いたからすぐに便乗してエントリーするといった判断方法は最も危険な考え方です。
急激な相場変動ほど慎重に対処しないといけません。
飛びつきエントリーは最も逆行が起こりやすい手法と考え、
一時の思い付きでエントリーすることは避けるように心がけましょう。
理由のない急変には静観を決める
相場の急変は、経済指標の予想外の結果発表などしっかりとした理由があるものもあれば、先述のような大口トレーダーの意図的なコントロールによるものもあります。
いずれにしても、急激な相場の変動の後には、
不安定な相場動向が起こる可能性が高いです。
急激な戻り相場になるケースも多く、
エントリーすると逆行に見舞われる可能性も少なくありません。
はっきりと理由を把握できない突然の相場急変には、
エントリーをすることを控えて一度冷静になって相場を静観するというのもおすすめの考え方です。
無理にエントリーをする必要はなく、
しっかりと状況を見極めてから自身のルールにのっとってエントリーをしていくほうが安全です。
自分で決めたテクニカル分析のパターンでエントリーする
特にFX初心者の頃はまだあまり相場を読み取る能力も高くないため、
自身の感覚で相場の状況からなんとなくエントリーしてしまうケースが多くなってしまい、失敗することが多いです。
初心者だからこそ、
まずは自分が決めたテクニカル分析のルールにのっとってエントリーをすることを徹底することが重要です。
最初はあまりエントリーするポイントが出てこないかもしれませんが、
勝率が高い自分の勝ちパターンを持ってトレードに臨めることは大きな自信になります。
相場に臨んでいく中で、他の分析手法を用いた新しいエントリーポイントを開発していくなど、徐々にトレードの幅を広げていければ、FXをするのが楽しくなってきます。
エントリーにはすべて根拠がある
トレードにおいて、
エントリーをすることには必ずすべて根拠があると考えるのがおすすめです。
相場が急に動いたから飛びついてのエントリーには、確たる根拠がありません。
まさに勘に頼ったエントリーの典型例です。
エントリーをする際には、
必ず自分でその根拠を説明できるくらいに納得したうえで実行するのが理想的です。
トレードノートなどを作ってエントリー時の心理状況やその根拠を文章化するというのも、考え方の整理やトレードの振り返りをするのにおすすめです。
分割エントリー及び分割決済
どんなに確からしい状況でエントリーをしても逆行が起こってしまうのが外国為替相場です。
そのため、逆行が起こっても損失を限定できるエントリーをするのもおすすめです。
例えば、分割エントリーは損失限定対策の一つです。
エントリーポイントを見つけた時に、
予算の全額に見合うポジションボリュームをエントリーするのではなく、
その半分や三分の一だけエントリーして、
明確に相場の方向が見えてきたら残りのボリュームのポジションをエントリーするという考え方です。
また、決済するときも少しずつ分割で決済していくのもおすすめです。
利確をした後さらに相場が好転する可能性もあるので、
一部のポジションを決済せず保留にしておくことで
さらに大きな利益を狙える可能性を残しておく考え方です。
ピラミッティング手法
エントリー手法には、『ピラミッティング手法』というものもあります。
ピラミッディングとは?
ポジションを積み重ねていくトレード手法
減少・定量・増加など、様々な積み重ね方がある
これは、エントリーのポイントを見出した時に、
予算の全額に見合うポジション数を保有するのではなく、
段階的にポジションを積み上げていく方式です。
エントリーの後逆行が起こっても
予算全額にかかるポジションを持っていないため、損失を限定することができます。
最初のエントリーを多く保有する三角形型と最初のエントリーを少なくして
徐々にポジションを大きくしていく逆三角形のピラミッティング手法があります。
まとめ
以上、逆行の起こる理由や対処方法を紹介していきました。
外国為替相場は予想外に動く可能性が常にあることを把握しながらトレードに臨み、
常にリスクに備えた取引ができるように心がけましょう。
逆行に頻繁に見舞われるという方は、
一度自身のFXトレードの内容を振り返って、
エントリーの考え方に問題がないか検証してみることをおすすめします。