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ゴールデンクロスとは?海外FX初心者が押さえるべき見方と使い方を解説!

ゴールデンクロスは、
初心者でもわかりやすいトレンドの転換点として有名な指標です。
多くの方が知っている反面、
だましも多いという印象を持たれがちです。

この記事で、
ゴールデンクロスを活用する際に、
初心者がチェックするべきポイントを解説します。

ゴールデンクロスとは

ゴールデンクロス』とは、
上昇トレンドが発生したことを知らせてくれるシグナルです。

ゴールデンクロスとは?
異なる計算期間の移動平均線を表示したときに
短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に突き抜ける動きが起こること

ゴールデンクロスが検出されると、
そのあとに強い上昇トレンドが発生することが多い
ため、
買いポジションを持つチャンスと考えることができます。

ゴールデンクロスは、上昇トレンドを見つけるのに有効◎

売りトレンドへの転換はデッドクロス

ゴールデンクロスと並列して紹介されることの多いシグナルに、
デッドクロスがあります。

デッドクロス』は、ゴールデンクロスとは反対に、
下降トレンドが発生したことを知らせてくれるシグナルです。

デッドクロスとは?
短期の移動平均線が
長期の移動平均線を上から下に突き抜ける動きが起きること

デッドクロスが検出されると、そのあとには強い下降トレンドが発生することが多くなるため、
売りポジションを持つと利益を獲得できる可能性が高いと判断します。

デッドクロスは、下降トレンドを見つける上で有効◎

ゴールデンクロスを見つけるために使用されるチャート

ゴールデンクロスを検出するために使用されることの多い分析チャートを2つ紹介します。

FXのテクニカル分析手法において、
移動平均を利用するものはかなり多く、
移動平均の計算の仕方は複数ありますが、
それぞれの計算式は難しいです。

そのため、計算の仕方を理解することよりも
それぞれの移動平均がどんな特徴を持っているのかを理解する方が良いです。

それではそれぞれのチャートに関して見ていきましょう。

移動平均線(単純移動平均)

ゴールデンクロスを発見するために用いられる手法の最もポピュラーで基本的なものに、
移動平均線があげられます。

移動平均線には様々な種類がありますが、
初心者の方はまずはシンプルで見やすい『単純移動平均線』を使ってみることをおすすめします。

単純移動平均線とは?
一定の期間の平均値を計算し線で結んで描かれる曲線のこと

平均を計算する期間を変えることで、
短期の平均線と長期の平均線をそれぞれ描いていき、
それぞれの動きの関係性をチェックしてゴールデンクロスの有無をチェックすることになります。

移動平均線は、ゴールデンクロスを見つけるための最も使いやすいテクニカル分析

MACD

MACDとは、
「Moving Average Convergence Divergence」の頭文字をとって
略したもので、移動平均線を応用したものです。

シグナルとMACD線と呼ばれる2つの曲線の関係性から、ゴールデンクロスの検出を行ないます。
単純移動平均線よりも相場の変化への反応が早いことが特徴です。

MACDは、様々な分析にも活用できる万能なテクニカル分析

シグナル線をMACD線が下から上に突き抜けるゴールデンクロスが発見されたら、
上昇トレンドが発生したシグナルと判断することができます。

ゴールデンクロスを利用する際の注意点

ゴールデンクロスを用いてエントリーのポイントを定める方法は、
非常にポピュラーで有名な考え方です。

しかし、ゴールデンクロスを利用して取引の指標とする際には
注意しておいた方がいいことがあります。

投資にかかる判断の指標とは、
いい点もあれば悪い点もあるのが常で、
ゴールデンクロスに関しても同様に気を付けて使用しないと
思わぬ損失を被ってしまう可能性もあるので注意が必要です。

ダマシに合う危険性

ゴールデンクロスでは、いわゆるダマシが起こることが多いです。

あまりに有名な指標であるがゆえに、
ゴールデンポジションが出た段階で買いポジションをたくさんの人が保有します。

トレーダーなどは、このタイミングを狙って逆の高額取引を行ない、
相場を下げて利益を獲得しようとするケースがあります。

この場合、ゴールデンクロスが検出されて買いを行なった方々は、
急に相場が反転したために損失を被る結果となってしまいます。

ゴールデンクロスは有名な指標であるために
ダマシの標的になりやすい点には注意しないといけません。

交わる角度に注目する

短期平均線が長期平均線を下から上に突き抜けるといっても、
突き抜け方にはそれぞれ違いがあります。

平均線同士が交わる角度によって、信頼度の高さを判断することができます。

交差する角度が深いほど信頼度が高いサイン
逆に角度が浅いと信頼度が低いサイン

だという判断をすることができます。

また、長期平均線が上向きの場合で
ゴールデンクロスが起こった場合の方がより信頼度が高いといえます。

ゴールデンクロスが発生した場合、角度に注意して信頼度を判断しよう

他の指標と組み合わせると信頼度が上がる

移動平均線によるゴールデンクロスを指標として
トレードを開始する手法はわかりやすいですが、信頼度にかける部分があります。

他の指標と組み合わせて使用することで、
より精度が上がりゴールデンクロスの信頼度が証明できます。

移動平均線とはタイプの異なるテクニカル分析をセットで使用
→精度UP

ストキャスティクスやボリンジャーバンドなど、
買われ過ぎ・売られすぎの判断ができるテクニカル分析が◎

ゴールデンクロスをしていても、他の指標でトレンドの転換が見受けられなければ、
トレードを開始することは思いとどまった方がいいかもしれません

ゴールデンクロスは、他の指標とセットで使用して精度を高めよう

エントリーが少し遅くなる

ゴールデンクロスを検出してからトレードを開始すると、どうしてもエントリーが少し遅れることになってしまいます。

ゴールデンクロスは、移動平均線という過去の相場平均の動きにおいて、
トレンド転換を確認するので、
現状の相場であるローソク足の動きはもっと先を行っているために、
エントリーが遅れる結果となります。

ゴールデンクロスが発生したことを確認してから買いポジションを持つとすると、
すでに買い注文を入れた時点では
ある程度の上昇が起こった後となっているケースが多いです。

すなわち、エントリーが遅れることで利益の幅が少なくなってしまうという
デメリットがあります。

ゴールデンクロスをきちんと確認してからトレードをして、
安全性を高めたいと考える方には適していますが、
エントリーが遅れることによる利益幅の圧縮を受けることに抵抗がある方には
ゴールデンクロスをチェックしてからのトレードはおすすめできません。

レンジ相場で使いづらい

ゴールデンクロスが発見されたので、買いポジションを保有していたら、
すぐに反転して下降トレンドとなり、損失を被るケースがあります。

これは、レンジ相場であった可能性があります。

レンジ相場の場合は、ゴールデンクロスを指標にしたトレードは使いづらいです。

レンジ相場でもゴールデンクロスは発生しますが、
所定のレンジに達したらすぐに反転してしまうため
です。

レンジ相場であることが読み取れた場合は、
ゴールデンクロスを指標としたトレンドは控えて、
レンジ相場に適した他のテクニカル分析を利用するか、
売買注文を控えるようにしましょう。

FXでゴールデンクロスを見極めるための対策とは

ゴールデンクロスは、有効なFXトレード手法であることは間違いありませんが、
ゴールデンクロスだけでトレードをすることは、
ダマシに合いやすいこともあり望ましくありません。

他のテクニカル分析などと組みわせることで、
精度を高めることができて安心してエントリーをしていくことができます。

ゴールデンクロスと相性の良いテクニカル分析方法を3つ紹介します。

サポートライン・レジスタンスラインをチェックする

サポートラインとレジスタンスラインを見ながら
ゴールデンクロス・デッドクロスの発生を見つけていくことは、
FX初心者でも比較的分かりやすく、実践的です。

サポートラインとは?
相場の安値を結んで描かれる直線

レジスタンスラインとは?
相場の高値を結んで描かれる直線

いくつか実践例を挙げると以下のものがあります。

例)
ゴールデンクロスが発生し、
なおかつレジスタンスラインを越えて上昇している傾向が見られた場合
【強い上昇トレンドが起こった可能性】
買いポジションを持つと利益を得られる可能性が高いと判断

あるいは、
レンジ相場でサポートライン付近でゴールデンクロスが発見された場合、
買いポジションでエントリーをして、レジスタンスライン付近になったところで利益確定をするといった判断が適切です。

サポートライン・レジスタンスラインとゴールデンクロスと組み合わせは、わかりやすく初心者にもおすすめ◎

一目均衡表の雲をチェックする

一目均衡表というテクニカル分析があります。
日本人の投資家が編み出した分析手法で、時間軸・価格帯・トレンドの転換点など、一つのテクニカル分析で様々な情報を入手することができる、万能の手法です。

一目均衡表の特徴である「雲」と呼ばれる指標を目印に、
トレンドの転換をチェックすることができます

例)
ゴールデンクロスが発生したものの、
相場が雲の中にとどまっている状態の場合
上昇トレンドは継続しない可能性を疑う

ゴールデンクロス発生後、
明らかに雲を突き抜けて上昇している相場になった場合
【上昇トレンドが強く表れている】ことから
買いポジションを持つことが有効であると判断

一目均衡表の雲を活用してゴールデンクロスの信頼度を高めることができる◎

ゴールデンクロスをしたラインの反発をチェックする

ゴールデンクロスをしたラインの反発をチェックするとは、
ゴールデンクロスをした際の短期移動平均線とローソク足の位置関係をチェックする方法です。

長期平均線を突き抜けて上昇している短期移動平均線の上で、
ローソク足が反発していれば、強い上昇トレンドが発生していると考え買いのエントリーをするという判断です。

例)
ゴールデンクロスが発生したものの、
ローソク足が横ばいor下降気味に動いている状態の場合、

【上昇トレンドは発生しない危険があると判断】
買いトレードは思いとどまった方が無難

移動平均線とローソク足の位置関係をチェックするだけでも、ゴールデンクロスの信頼度を図ることができます。

ゴールデンクロス発見に適した足の期間とは

ゴールデンクロスを目当てにしたトレードをする際に注意するべきこととして、表示するチャートの時間足をどのように設定するのか、という問題です。

時間足の設定は、
トレードのスタイルによって変えていくべきものです。

短期トレードの場合:
分足から時間足などの比較的短い時間足、
長期トレンドの場合:
日足から月足といった長い時間足

を利用するべきです。

ただ、ゴールデンクロスを利用することを考えると、
時間足を短くするか長くするかは判断が難しいところです。

長くすれば発生頻度が下がる

時間足を長くすると、
ゴールデンクロス発生時のダマシを減らすことができるといわれています。

しかし、時間足を長くすれば、ゴールデンクロスが発生するケースが少なくなります

そうなるとトレードの機会が少なくなり、
利益獲得の機会を損失してしまう恐れがあります。

長期的な視点で安全に取引をしたい方にはおすすめですが、
トレードの機会は少なくなってしまいます。

短くすればダマシの可能性が高くなる

逆に、時間足を短くすると、ゴールデンクロスの発生頻度は増えますが、
ダマシのケースが多くなってしまいます。

少しの相場変動でゴールデンクロスが発生し、
すぐに反転して相場が下降してしまうケースも少なくありません。

短い時間足でゴールデンクロスを目当てにしたトレードをする場合は、
他のテクニカル分析と組み合わせながら、
早めの損切りをする気持ちで臨んだ方が無難
なのかもしれません。

まとめ

ここまでゴールデンクロスについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。

この記事のポイント
  • ゴールデンクロス=買い、デッドクロス=売り
  • 移動平均線やMACDはゴールデンクロスを検出するために◎
  • ゴールデンクロスが発生した場合、角度に注意して信頼度を判断
  • サポートライン・レジスタンスラインと組み合わせ◎
  • 移動平均線とローソク足の位置関係からゴールデンクロス信頼度を図れる
  • 時間足はメリットデメリットをよく知って自分に合う時間を

ゴールデンクロスは、初心者でもわかりやすく使いやすい分析手法ではありますが、難しい点も少なくありません。
他のテクニカル分析手法と組み合わせながら、信頼度を確保しつつ使用することをおすすめします。