資産運用において、複利運用は非常に有効な手段とされています。
FXにおいても当てはまることで、
効率よく資産を増やしていくことができる手法として広く利用されます。
もし複利運用をFXで行った場合、資産はどうなるでしょうか。
この記事では、
複利運用のメリットなどについて紹介します。
そもそも複利運用とは?
そもそも複利運用とはどんな資産運用方法でしょうか。
複利運用とは?
資産運用で得た利益を出金せず、
同じ運用商品に再投資をする方法
これに対し、
資産運用で得た利益を再度資産運用に使用せず、
現金にして引き出す場合や、
別の口座に移すような対応方法を『単利計算』と呼びます。
資産運用において、
複利運用は投資効果を上げるのに非常に有効であるとされています。
「金が金を生む」といった活用方法で、
長期的に時間をかければかけるほどその効果は大きくなっていきます。
資産運用で獲得した利益を再投資として活用することを『複利運用』と呼びます。
FXで複利運用をするならスワップポイントがぴったり
FXにおいて複利運用を適用して資産運用をする際には、
スワップポイントと相性が良いです。
複利運用の結果を算出するためには、
一定の利回りを継続して獲得する必要があります。
一般的なFXの運用では、
勝つときもあれば負けるときもあり、
なかなか安定して利益を継続して獲得していくことは難しいです。
その点、スワップポイントなら、
多少の付与率の上下こそあるが
安定して利益を積み上げていくことができ、
複利運用の成果を計算しやすい
特に高いスワップポイントを安定して稼げる
高金利通貨のポジションを長期間保有すれば、
複利運用効果を最大限に生かすことができます。
複利運用と単利運用での結果の違い
同じ資産運用でも、
複利運用と単利運用とでどれほどの違いが出るのでしょうか。
実際の金額を例にして試算結果を紹介します。
例えば50万円の元本で、
年利5%にて運用を続け、
10年経過したときの利益と元本の合計にどれほどの差があるのかを紹介します。
まず単利運用の場合は、
年に2万5千円の利益を獲得し、
単純に10年間乗じるので、
元本と合計して75万円となります。
一方複利運用をすると、
計算式は複雑になるので割愛しますが、
10年後の元本と利益の合計は約81万4千円となります。
およそ6万円以上もの差が生じる結果となります。
例)
元本:50万円
年利:5%
で10年間運用した場合・・・
【単利運用】
年間利益:2万5千円
10年間=25万円
元本(50万円)との合計
→75万円
【複利運用】
10年後の元本(50万円)との合計
→約81万4千円
単利運用と複利運用で6万円以上の差額
同じ金額の資産を運用する場合でも、
複利運用と単利運用とではかなりの差が生じるので、
どちらの運用を採用するのか、よく検討する必要があります。
複利運用を用いるメリット
一見すると、単利運用よりも複利運用のほうがお得だと感じる方も多いかもしれませんが、あらゆる運用方法にはメリットもあれば必ず反対にデメリットが伴っているものです。
資産運用の方法を決める際には、
メリットの部分だけをチェックするのではなく、
必ずデメリットに関してもしっかりと理解を深めて、
総合的に判断することが重要になります。
まず、複利運用を選択する際のメリットについて紹介します。
複利運用には、単利運用では得られない大きなメリットがあるので、
非常に魅力的な運用方法となっています。
資金を早く増やせる
複利運用のメリットの1つ目は、
資金を早く増やせることです。
同じ元本で、同じ利回りで運用をしたとしても、
単利計算で目標を達成するよりもずっと早く、
複利運用なら目標を実現することができます。
また、
時間が経てばたつほど資産が増える加速度は増していきます。
複利運用は、まさに時間を味方につけた運用方法と言えます。
早くスタートすればするほど
資産の増幅割合がどんどん増していく
→少額からでも早めに運用を開始すれば、
運用成果はどんどん上昇する
資産を早く増やし、
目標額に達したいと考える方には、複利運用がおすすめです。
少額でも大きな利益を狙いに行ける
複利運用のメリットの2つ目は、
少額でも大きな利益を狙いに行ける点が挙げられます。
資産運用を開始したときの元本が少なくても、
早目にスタートをして長期間運用を継続することで、
どんどん利回りが上がっていきます。
たとえスタート時の資金が少額だったとしても、
10年・20年と経過すれば意外な高額の資産が形成されている
と感じる方も多いかもしれません。
ただ、少額の元本からスタートした場合は、
運用期間が短いとあまり目立った成果が得られないという側面もあります。
複利運用の醍醐味は、時間をかけて元本を倍増していく運用なので、
早目にスタートすることで、より大きな成果を上げることができる運用方法です。
複利運用を用いるデメリット
複利運用のメリットを紹介してきましたが、
同時にデメリットもあります。
複利運用の方がメリットがありそうな感覚になりがちですが、
場合によっては単利運用を選択しておいた方が良いケースも考えられます。
- 資産運用の目的
- いつまでに投資資金が欲しいのか
- 運用中の家計面のこと
など総合的に考慮しながら、
自身に合った運用方法を見つけて決定することが重要になります。
複利運用のデメリットが、
翻って単利運用のメリットの要素になる部分も多いので、
どちらがいいのかよく考えて決めましょう。
利益を引き出すことができない
複利運用のデメリットの1つ目は、
運用をして稼いだ利益部分の資金を引き出すことができない点です。
複利運用の場合は、
運用で稼いだ利益を再度投資に回す、再投資の仕組みが採用されているため、
稼いだ利益を引き出して使うことはできません。
もし引き出して使ってしまうのであれば、
それは単利運用と同義になってしまいます。
運用で稼いだ利益を定期的に生活資金に充てるケースなどの場合、
複利運用は選択が原則不可
運用で稼いだ利益を複利運用に用いながら、
普段の生活でも一部使っていきたいと考える方は、
利益の一部を引き出して思い思いに消費し、
残した部分で複利運用をするといった方法もあります。
稼いだ利益をすべて再投資に回すか、
全額引き出すか、といった二択ではなく、
一部使用するといった活用方法もあるので、選択肢は広いです。
複利運用では原則的には
利益部分は引き出して消費することができないので注意しましょう。
損失が大きくなる恐れがある
複利運用のデメリットの2つ目は、
損失が大きくなるリスクが増えることです。
FXにおける複利運用とは、
稼いだ利益をもとにさらにポジションを増やしていくという運用になります。
相場急変のためロスカットになった場合、
複利運用だと、損失金額が膨らんでしまう
複利運用をせず利益部分を出金しておいたとしたら
手元に残っていた資金だったはずのものが、一気に損なわれてしまいます。
FXにおけるスワップポイントの運用は
長期運用に向いた複利運用と相性の良い手法です。
しかし、FXは相場の変動によっては、
スワップポイントを積み上げて蓄積していった利益が
一気に損失となってしまうリスクもあります。
複利運用でポジションが積みあがるという点は
危険な面もはらんでいることを理解しておく必要があります。
FXで複利運用を用いるコツとは
FXにおいて、複利運用を用いる際のコツとはどんなものがあるのでしょうか。
スワップポイントを生かした複利運用の場合は、
高金利通貨の買いポジションをずっと持ち続けて、
ポイントがたまったらポジションを増やしていくという、
運用方法としては大変単純で簡単な手法といえます。
ただ、ポジションが増えていくことはすなわちリスクが増幅しているということを鑑み、
リスクをコントロールしながら運用を継続することが重要になります。
FXにおける複利運用を実行する際のコツをいくつか紹介するので、
ぜひ活用してみてください。
リスクリワードを決めておく
複利運用をFXにおいて実行する際のコツの1つ目は、
リスクリワードを決めて置く点が挙げられます。
リスクリワードとは?
一回のトレードで生まれる損切り幅と利益確定幅のバランスのこと
利回りを安定して計算する際には、
結果的にトレードを行った実績が一定の割合で積みあがっていくことが必要になります。
また、FXの場合は
コツコツと積み上げていった利益が、
一回のトレード失敗だけで一気に吹き飛んでしまうというケースもあります。
特に初心者の場合、
損切り:なかなかできず損失が膨らむ
含み益:早目に利確をしてしまう
=損が大きく利益が小さくなりがち
あらかじめ自身の中で損切りと利確のバランスを決めておくと、
冷静にトレードをすることができます。
利益の一部を出金して使えなくする
複利運用をFXにおいて実行する際のコツの2つ目は、
稼いだ利益の一部を出金して複利運用に使えなくする方法です。
これは、
- 複利運用によってポジションが積みあがりすぎるのが怖い方
- 資金があったら最大限にレバレッジをかけてしまう方
におすすめです。
複利運用といっても、
稼いだ利益を全額再投資に回す必要はなく、
一部を出金するという運用ももちろん可能です。
自身での資金コントロールが苦手な方に非常に有効な運用方法です。
出金した資金は、
生活費に使ったら自分へのご褒美に何か欲しいものを購入するなど自由に使うことで、
さらに投資へのモチベーションを高めることが可能になります。
FXに複利運用を用いる注意点
FXで複利運用を用いる際には、
紹介したデメリット以外にも注意するべき点があります。
FXならではの注意点とも言えるポイントで、
しっかりと理解しておくことをおすすめします。
FXでは、スワップポイントの運用を除けば、
自身の裁量で利益の積み上がり具合が左右されるので、
思うように運用を進めていくことができないケースも起こりえます。
想定通りの運用成果が得られない場合、
現状で行っている投資スタイルを見直し、
少しずつでも利益が積みあがっていく手法を見つけ出すこと
が重要です。
多くの分析手法の中から、自身に合った分析手法を見つけましょう。
想定通り資産が増えない可能性がある
FXで複利運用をしようとしても、
想定通りに資産が増えないケースが起こりえます。
売買による安定した利益を求めても、
安定した勝率と利益を獲得し続けるのは結構難しく、
逆に資産が減少していく危険性もあります。
相場自体も、成功率が高いテクニカル分析であったとしても、
必ず勝てるというものはなく、
場合によっては予想が外れて損失を被ってしまうこともあります。
ただ、正しい分析ができているのであれば、
一度の負けであきらめてしまうのではなく、
継続して何度も繰り返すことで、
総合的に累計すると利益が積みあがっているということも考えられます。
短期的にトレードがうまくいかなかったとしても、
あきらめることなく淡々とトレードを継続してその結果を検証しましょう。
無理に取引量を増やさない
複利運用をしていると、
もっと早く利益を積み上げていきたと焦ってしまう方が結構多いです。
特にスワップポイントによる運用をしている方で、
たまったポイントで
めいっぱいのレバレッジをかけてポジションを増やしていくケースが結構ありますが、
これはおすすめできません。
無理なポジション増量により、
相場が反転したときにロスカットまでの余力が低くなり、
蓄積したポジションが少しの相場変動でロスカットの憂き目にあってしまうケースが多くなります。
海外FX利用時の複利運用活用の魅力
海外FX会社を利用するケースで、
複利運用を活用することにはどんなメリットがあるのでしょうか。
海外FX会社といえば、
ハイレバレッジ設定が可能である点と、
豊富なボーナス制度がある点が挙げられます。
高いレバレッジをかければ、
必要証拠金が少なくて済む
→少額でも複数ポジションを保有可能
さらに、ボーナス制度で得たボーナスを用いてポジションを増やしていき、
スワップポイントを稼いでいければ、
実質元手なしで複利運用ができていることになります。
海外FXを利用する場合でも複利運用は適用できるので、
ぜひ検討してみてください。
まとめ
以上、FXにおける複利運用について紹介をしてきました。
複利運用にはメリットとデメリットがあるので、
総合的に判断して自身の資産運用の目的に合致した運用方法を採用しましょう。