数あるFXのチャートパターンのうち、
ハーモニックパターンというものがあります。
比較的新しいパターンで注目度が高まってきています。
この記事では、
ハーモニックパターンの特徴とトレードにおけるおすすめの活用方法について紹介をします。
ハーモニックパターンとは?
FXには様々なチャートパターンがあり、
昔から広く利用されているものもあれば、
比較的最近発見されて発表されているものもあります。
ハーモニックパターンは、
比較的最近に発表されたチャートパターンです。
まだ研究途中とも言われており、
新たに様々なパターンの描かれ方が公開されることも少なくありません。
基本的にはフィボナッチ数列の考え方を生かして描かれるパターンとなっており、
公開されたパターン通りに図形が描かれたときには、
その美しさに感銘を受ける方も少なくないといわれています。
ハーモニックパターンは現在欧米で人気が出てきているパターンで、
まだ日本ではあまり知名度が高くないものではありますが、
今後日本のトレーダーの間でも普及していくと期待されているチャートパターンの1つとされています。
ハーモニックパターンの基本形
ハーモニックパターンはまだ発展途上のチャートパターンですので、
新しい形のパターンが登場している状態です。
その中でもハーモニックパターンの基本形といわれている4つのパターンを紹介します。
- ガートレー
- バタフライ(蝶)
- バット(こうもり)
- クラブ(カニ)
いずれも実際のチャート上で描かれたときには
とてもきれいでわかりやすい図表となります。
ハーモニックパターンが描かれたときには、
将来の相場反転のポイントが予想しやすくなるとされています。
基本の4つの形を覚えて、
実際の相場にパターンが表出した時には
エントリーのポイントをしっかりと見定めてトレードに生かしてみてください。
ガートレー
ハーモニックパターンの基本形の1つ目は、ガートレーです。
ガートレーという名称は、
この形を発表した方の名前が由来になっています。
フィボナッチ数列の重要な数値である61.8や78.6が基準となって描かれます。
フィボナッチ数列の重要な数値:61.8や78.6を基準に描かれる
アルファベットの「M」あるいは「M」の下向きのような形を描きます。
始点から最初の相場反転ポイントまでの
Pips数が61.8%戻った後に、再び反転が起こった時に検出される
「M」の形の最後のポイントが、
始点のポイントを超えることはないという考え方に基づき、
明確なエントリーポイントを見出すのに有効なチャートパターンです。
きれいなガートレーのパターンが描かれることはあまり多くないといわれていますが、
ハーモニックパターンの基本形の1つですので、しっかりと覚えておきましょう。
バタフライ
ハーモニックパターンの基本形の2つ目は、バタフライです。
バタフライとは、英語で蝶々の意味を持つ言葉で、
その言葉の通り蝶々のような形が描かれる美しいパターンです。
美しいからこそ、多くのトレーダーに見いだされることが多く、
想定するパターン通りの動きをするケースが多くなっています。
始点から最初の反転ポイントまでのPips数に対し、
次の反転ポイントが78.6%であった場合、
蝶々の図形の最後のポイントが始点のラインを越えた後、
反転することが多くなるパターンになる
ハーモニックパターンの中では珍しく、
始点のラインが終点を超えてから反転するパターンですが、
美しければ美しいほど予想通りの相場変動が起こりやすいといわれています。
バット
ハーモニックパターンの基本形の3つ目は、バットです。
バットとは英語でこうもりという意味で、
言葉通りこうもりの形に似ている形状を描くことから呼ばれています。
ハーモニックパターンの中でも最も発生頻度が高いといわれているもので、
実際の相場でも比較的よく出てきます。
始点と最初の反転ポイントまでのPips数に対し、
次の反転ポイントが38.2~50.0%の間
最後の終点が始点のポイントを超過する前に
反転するケースが非常に多くなると考えられるパターンになる
ハーモニックパターンは
フィボナッチ数列で用いられる水準の割合が重要になります。
しっかりと数値を覚えて
パターンの検出を早めに気付けるようになると使える機会も増えてきます。
クラブ
ハーモニックパターンの基本形の4つ目は、クラブです。
クラブとは英語でカニを意味する言葉で、
カニがはさみを掲げている様子が連想される形状になります。
クラブの形が検出されたときには、強い反発が起こることが期待されます。
始点から最初の反転ポイントまでのPips数に対し、
次の反転ポイントが38.2~61.8%
最後の終点が始点を超えて動き、
始点と最初の反転ポイントのPips数の161.8%となってから
強く反転することが多くなる
始点から見て、終点がかなり高いポイントまで動くことになり、
そのあと起こる反転が非常に強い動きを見せることが多くなるので、
大きな利益を狙えるチャンスと考えられています。
実際の相場でクラブを発見することはなかなか難しいですが、
見つけられたときには積極的に逆張りトレードに挑戦してみましょう。
ハーモニックパターンの特徴
ハーモニックパターンは、
これまで紹介した基本形の4つ以外にも新しいパターンが発表されています。
そのいずれも、ハーモニックパターンとして共通した特徴があります。
それぞれの根拠となっているポイントは異なりますが、
いずれも共通した考え方でもって描かれていると考えられています。
ハーモニックパターンの共通する特徴を理解すると、
指標とするポイントは異なりますが、
どんな形のトレードをするのが適切なのか、理解することができます。
まだ日本人トレーダーの間では普及していないパターンですが、
今後注目度が高まってくることが予想されるので、
早めに理解してトレードに生かしていけるようにしておきましょう。
フィボナッチ数列を活用した幾何学的なパターン
ハーモニックパターンは、
フィボナッチ数列と呼ばれる数値をもとにして、
幾何学的なパターンを描くチャートパターンとされています。
フィボナッチ数列とは?
自然界や人体の構成に頻繁に登場する数列のこと
フィボナッチという数学学者が提唱
樹木の枝葉の分かれ方や、
人体の気管支の分岐の仕方に登場する数列で、
それ以外にも様々な場面で同様の数値が適用できるケースが多いとされています。
ハーモニックパターンで適用される61.8%や38.2%などは、
このフィボナッチ数列と適合する内容になっています。
フィボナッチ数列の数値が適用され、
なおかつ蝶々やカニなどの図形を描く幾何学的な結果を表出する分析手法で、
その美しさも相まって注目度が増してきています。
逆張りの手法でリスクリワードが良い
ハーモニックパターンは、基本的に逆張りでエントリーをする手法です。
特に、最後の終点による逆張りエントリーを目指した手法になっています。
しかも、エントリーをしたポイントから、
損切りをするべき目標のポイントまでの幅が狭く、
損失の額が狭い一方で、利確として目指すポイントは相当な幅が期待できるので、
利益が伸びやすいという性質があります。
まさに損小利大を体現したようなチャートパターンとなっており
リスクを軽減しながら高い利益を狙える、
FXにおいて大変利にかなった分析手法とされています。
そのため、今後は利用者も増えてきて
人気が増してくると予想される分析手法と考えられており、注目度が高いパターンです。
ハーモニックパターンを活かした手法
ハーモニックパターンをトレードに生かす際には、
チャートに描かれたレート動向の各ポイントとなる箇所をしっかりと図に描き、
それぞれのポイントの数値をしっかりと把握してまとめることが重要となります。
レートの各ポイントを数値で理解するのは、
慣れるまでは難しいと感じるかもしれませんが、
中には逆に、
ハーモニックパターンのような数値による根拠に慣れると、
数値での根拠がないとエントリーが不安に感じるほど定着するという方も多くなります。
エントリーの根拠として
とても納得しやすく客観的な根拠をもって臨むことができる点も、
注目度が高まっている要素の1つとされています。
XAリトレースメントとABCDパターンの組み合わせ
ハーモニックパターンを描くのは、
XAリトレースメントとABCDパターンとの組み合わせとなります。
=XAリトレースメントとABCDパターンとの組み合わせ
始点をXとし、
そこから3回の波の反転を描く際の各頂点を順にA、B、Cと呼びます。
Cの反転から相場が動き、
そのあと大きな反転が起こるであろうDのポイントを予想するのが、
ハーモニックパターンの分析手法の意義といえます。
Dポイントにおいて大きな反転が起こると考え、
その地点を予想することが最大の目的
数あるハーモニックパターンの形式には
それぞれの目標とするべきD地点の目標数値が異なりますが、
いずれもD地点での逆張りを目指すトレード手法という点で共通しています。
3種類の波の力
ハーモニックパターンは、
3種類の波の力が調和(ハーモニック)することで、
最後のDポイントにおける強い相場変動が起こると考える分析手法です。
すなわち、
- X→Aの第一の波
- A→Bの第二の波
- B→Cの第三の波
と考えます。
第一・第二・第三のそれぞれの波の変動幅を数値で分析し、
フィボナッチ数列に当てはめて、最後のD地点を予想する
という共通した手法になります。
フィボナッチ数列は、普段意識することは少ないですが、
実はあらゆるものに通じているパターン数列で、
黄金比とも呼ばれることも多いです。
人間にとって自然の数値配列ともされるものです。
さらに近年の注目度の上昇により、
大勢がハーモニックパターンにおけるDのポイントを意識するようになってきました。
このため、
Dポイントでの相場変動の大きさと重要度がさらに増してきています。
ハーモニックパターンが注目される理由
ハーモニックパターンは、
比較的最近発表されたパターンですが、
注目度はどんどん上がってきています。
なぜハーモニックパターンはこれほど注目度が急速に増してきているのでしょうか。
FX分析手法が注目を集めるのには、
分析手法としての有用性が必須といえますが、
ハーモニックパターンにはそれ以外にも注目するべきポイントがあります。
今後は日本でも利用するトレーダーが増えてきそうな分析手法ですので、
積極的に内容を理解して取り入れていきましょう。
形の美しさ
ハーモニックパターンは、
これまで4つの基本形で紹介してきたように、
描かれる形が非常に美しいことが特徴的です。
芸術と投資におけるトレードは一見関係なさそうに感じる方も多いかもしれませんが、
「形が美しい』=『誰でも一目瞭然でパターンが検出されたことが分かり注目を集める』
ということになります。
多くのトレーダーが意識することで、
相場も予想通りの動きをするケースが多くなってきます。
他のチャートパターンでもダブルトップや三尊など、
美しい形をしているものは数多くあります。
そのいずれも注目度が高いことから、
形の美しさと分析手法としての有用性は関係があると考えることができるのかもしれません。
逆張りでありながら勝率が高い
ハーモニックパターンの最大の魅力は、
逆張り手法でありながら勝率が高いという点です。
やはり実際のトレードで勝率を高められる機能性の高い手法に
注目が集まるのは当然のことです。
特に数あるFXの分析手法の中でも、
逆張りの手法はあまり勝率が高くないものが多いです。
その点、
ハーモニックパターンはD地点での逆張りの頻度が非常に高く、
安定したトレードを展開できる
と注目されています。
逆張りで利益の幅も高まり、
損小利大を実現しやすいおすすめの手法とされています。
ハーモニックパターンを海外FXで利用する方法はある?
ハーモニックパターンを海外FX会社で利用する際のメリットはあるでしょうか。
海外FX会社といえば、
日本国内のFX会社にはないハイレバレッジ取引が可能である点に特徴があります。
例えば、
ハーモニックパターンのD地点で
相場反転が起こったことを明確に確認
↓
ハイレバレッジの順張りエントリーして、早めに利確
という手法が考えられます。
かなり確実性が増し、
利益の幅も確保しやすいおすすめの手法の1つです。
まとめ
以上、ハーモニックパターンについて紹介をしました。
ハーモニックパターンは、
まだ日本での普及度は低いですが、
逆張り手法としては非常に有効と考えられていることから、
今後注目度が増していくことが予想されます。
しっかりと研究して、実際のトレードに生かしていきましょう。