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知っておきたいFXにおけるミドルラインとは?ボリンジャーバンドにおけるミドルラインの重要性について解説!

FXの数ある分析手法の中に、ボリンジャーバンドというものがあります。

ミドルラインが重要な意味合いを持つテクニカル分析です。

ミドルラインの意味やその重要性、トレードにおける活用方法について解説していきます。

ミドルラインとは

FXには非常に多くのチャートパターンがあり、相場分析に役立てることができます。

ミドルラインは、そんな数あるチャートパターンの中の一つで、
トレンドの方向や相場転換のポイントを探るうえで非常に有益な情報を提供してくれます。

通常、ミドルラインは単独で使用することは少なく、
ボリンジャーバンドと呼ばれるテクニカル分析として活用されることが多いです。

ミドルラインは、移動平均線と同義です。

過去の一定期間の終値を平均した点を結んだ曲線で描かれます。

ミドルラインとは?
移動平均線と同義
過去の一定期間の終値を平均した点を結んだ曲線で描かれる

この記事では、
一般的な移動平均線であるミドルラインが
ボリンジャーバンドでどのように効果を発揮するのか、紹介していきます。

ボリンジャーバンドを構成するラインの一つ

ミドルラインとは、移動平均線と考えて差し支えありません。

ミドルラインの方向で、トレンドの方向を確認できます

すなわち、

  • 右肩上がり=相場が上昇傾向
  • 右肩下がり=相場が下降傾向

にあることを示します。

ボリンジャーバンドでは、
このミドルラインの上下に、対称に複数のラインが描かれていきます

それぞれのラインは、±1σ、±2σ、±3σという呼び方をします。

ミドルラインは移動平均線ではありますが、
ボリンジャーバンドを構成するラインの一つと考え、
全体として分析に用いるのが一般的です。

ボリンジャーバンドは、
移動平均線であるミドルラインから上下同じ幅のバンドと呼ばれる曲線で構成されています。

ミドルラインと各σラインとの間隔が広ければ広いほど、
相場が大きく動いていることを示し、
幅が狭い場合は相場の動きが小さいことを示していると判断できます。

ボリンジャーバンドの特徴

テクニカル分析としてのボリンジャーバンドの特徴とはどんなものでしょうか。

ボリンジャーバンドとは?
現在のレートが
平均値からどれくらい乖離をしているかを明確にするための分析手法

ボリンジャーバンドで描かれるミドルラインは平均を表し、
各σラインは標準偏差を表現するとされています。

現在のレートが
平均値からどれくらい乖離をしているのかを明確にするための分析手法です。

相場が収まる確率は、

±1σの範囲:68.26%
±2σの範囲:95.44%
±3σの範囲:99.73%

とされており、
相場はボリンジャーバンドの範囲で収まる可能性が非常に高いということになります。

ミドルラインとボリンジャーバンドが描く傾向と、
現在の相場であるチャートの位置関係や方向性などから、
トレンドを確認したり将来の値動きの予想ができるため、
分析に大変役立つテクニカル分析手法とされ、多くのトレーダーが利用しています。

スクイーズからエクスパンション

ボリンジャーバンドでよく見せるパターンとして、
スクイーズからエクスパンションの流れがあります。

スクイーズ=バンドの幅が狭まること
エクスパンション=バンドの幅が広がること

を指します。

スクイーズの時点で、「相場のエネルギーがたまる」という表現をします。

トレーダーはスクイーズの付近でポジションを保有し、
決済のタイミングを計っているタイミングと考えられます。

相場の方向感がない状態でスクイーズになり、
トレンドが発生して相場が出すとエクスパンションが見られて一気に一方向に相場が動くというパターンが多くなります。

エクスパンションの際には、
バンドウォークと呼ばれる現象が起こりやすくなります。

バンドウォークとは?
±2σのラインに沿って一方向に相場が動く現象

強いトレンドが起こっている状態を示唆します。

順張りによるエントリー

スクイーズからエクスパンションに移行した流れの時には、
順張りによるエントリーがおすすめです。

スクイーズの発生を確認したあと、
エクスパンションに移行し±2σに沿ってバンドウォークが発生したら、
絶好の順張りエントリーのポイントです。

バンドウォークが続く限りは利益をそのまま伸ばしていきます。

決済のポイントは、±2σが反転した時になります。

下降のバンドウォークの場合
→ ±2σが上昇or水平方向に動いたとき
上昇のバンドウォークの場合
→ ±2σが下降or水平方向に動いたとき

がそれぞれ決済の狙い目になります。

ボリンジャーバンドの順張りトレードはエントリーポイントと決済ポイントが非常にわかりやすいため、勝率が高まりやすい人気のシグナルとされています。

バンドが平行に動いているとき

ボリンジャーバンドの幅が狭まったり広がったりすることなく、
等間隔で平行に推移することも起こりやすいパターンの1つです。

バンドの範囲の中で、チャートが繰り返し上下する状況が継続するパターンになります。

これは、レンジ相場になっていることを示唆しています。

一定間隔で相場が上下するために、
ボリンジャーバンドの各ラインも安定して平行な描かれ方をします。

レンジ相場の場合は、前述のバンドウォークなどの現象は見られず、
±2σあたりのラインに達したら反発する動きを繰り返し見せることが多くなります。

バンドが平行に動いているときは、
値動きが少ない弱い相場であると考え、順張りのエントリーは控えていくほうが無難です。

逆張りによるエントリー

ボリンジャーバンドにおいて、
バンドが平行に等間隔で描かれている相場の場合は、
レンジ相場であると判断し、
逆張りによるエントリー手法が活用できます

すなわち、

バンドの範囲内でチャートが下落し、-2σに到達
→買いエントリー

その後相場が反転して上昇し、+2σに到達
→売り決済をしつつ、新規の売りエントリー

というトレードを繰り返せば、リピートして利益を得られます。

ただ、ウォークバンドが発生しているような強い相場傾向は見られず、
値幅は大きくない点は注意する必要があります。

スクイーズ及びエクスパンションの発生が起こるかどうかを常にチェックしながら、
その兆候が見られた時には逆張りトレードは控えて様子を見るようにしましょう。

ミドルラインの基本的な考え方

ミドルラインは、ボリンジャーバンドの中で、セットで利用されることが多いですが、
移動平均線としての特徴を活かして単独で使用することもできます。

1本のラインだけで単純に描かれ、
判断がしやすいため使いやすいチャートパターンとして利用されています。

移動平均線は、相場分析の基礎中の基礎で、
多くのトレーダーが相場判断の根拠として用いていることから、
想定したパターンの相場になりやすいという特徴もあります。

ミドルラインを活かした相場分析判断の基本的な内容を紹介するので、
ぜひ実践のトレードにおいて活用してみてください。

レートがミドルラインに沿って動くケース

レートの変動を表すチャートとミドルラインを同時に描くと、
チャートがミドルラインに沿って動いているケースが良く見られます。

レートの変動を表すチャートとミドルラインを同時に描くと、
チャートがミドルラインに沿って動いているケースが良く見られる

細かい上下動が起こりつつも、
ミドルラインが上昇あるいは下降の方向に一方向に動いているように見えるケースが多いです

特に長い時間足のチャートを表示するとその傾向は明確に見出しやすくなります。

チャートがミドルラインに沿って動いている状況では、
トレンドが強く継続しているということを表しています。

チャートがミドルラインに沿って動く=トレンドが強く継続

チャートとミドルラインの位置関係によって、
トレンドの発生の有無及びその方向を確認することができるというメリットがあり、
しかもラインの本数が少なく見やすいという特徴があります。

ミドルラインで反発することが多い

トレンドが発生し、継続しているパターンの場合、
チャートは上下動を繰り返しながら一方向に伸びていく形が見られます。

トレンドが発生・継続しているの場合、
チャートは上下動を繰り返しながら一方向に伸びていく形が見られる

チャートは細かい上下動の中で、
ミドルラインに達したら再度反発するような動きを見せるケースが多くなります。

例えば、
上昇トレンドの場合では右肩上がりにミドルラインが描かれています。

チャートはミドルラインよりも上部に位置しており、
細かい上下動の中で下落する局面になるものの、
ミドルラインに達したところで反発して上昇に転換するパターンが多く見られます

押し目狙いの順張りトレードをするチャンスとなり、
素直なトレンドフォローの順張りエントリーをすれば成功する可能性が高いパターンとなります。

エントリーする方向を間違えなければ高い勝率を得られるチャンスとなります。

チャートがミドルラインを突き抜けるケース

ミドルラインを参考にしたトレードで注意するべきケースといえば、
チャートがミドルラインを突き抜けた時です。

チャートがミドルラインを突き抜けた時は要注意!

抵抗線となっているミドルラインを突き抜けたので、
トレンドが転換したポイントだと考えたくなる場面ですが、一概に層とは言えません。

むしろ、トレンド転換が起こっていないケースの方が多いです。

一旦ラインを突き抜けるものの、
再び反転してラインを再度突き抜ける動きを見せるケースが多いです。

一旦ラインを突き抜けるものの、
再び反転してラインを再度突き抜ける動きを見せるケースがよく見られる

この現象は、
トレーダーが参考にしているミドルラインの種類が異なることが考えられます。

ミドルラインは移動平均線ですから、
平均を計算する際の日数を伸ばせば異なる曲線が得られます。

別の曲線を見ているトレーダーが多いと、
一旦ミドルラインを突き抜けた後、反転して再度突き抜けが起こり結局元のトレンドの方向にチャートが伸びていくという現象が起こりやすくなります。

トレンド転換は、
ミドルラインの方向が変わっているかどうかもチェックして判断しましょう。

ミドルラインをトレンドに活かす方法

ミドルラインはたくさんのトレーダーがトレードの参考にしているチャートパターンなので、
実際にトレードに活かすことは大いにメリットがあり有効な手段と言えます。

ミドルラインのチャートパターンを実際のトレードに活かす一般的な方法を紹介します。

基本的には、順張りのトレードフォローの活かし方が一般的です。

ボリンジャーバンドは、
一見反転ポイントを見つけるテクニカル分析と思われるケースも多いですが、
基本は順張りのトレンドを追うための分析ですので、
ミドルラインを利用したトレードでも順張りの方が一般的に利用されています。

買いエントリーの例

まず、ミドルラインを利用したトレードのうち、
買いエントリーをするケースを紹介します。

買いエントリーをするポイントは、

ミドルラインが上向きになり、
チャートがミドルラインを下から上にブレイク

下降してからミドルラインで反発したポイント

と考えます。

そのあと、決済をするのは、

利確の場合:チャートが+2σにタッチしたポイント
損切の場合:エントリーした方向と逆にチャートが動き、
ミドルラインにタッチしたポイント

と考えるべきです。

トレンドの方向が間違っていなければ、大きな損失を計上することはなくなり、
安定したトレードができるようになります。

ミドルラインは全世界でチェックしているトレーダーが多いので、
想定通りの相場の動きを見せやすいおすすめのパターンです。

売りエントリーの例

次にミドルラインを利用したトレードのうち、
売りエントリーで開始するケースを紹介します。

基本的には買いエントリー時と逆のトレードをすることになります。

すなわち、エントリーのおすすめポイントは、

ミドルラインが下向きになり、
かつチャートがミドルラインを下にブレイク

上昇をした後、
ミドルラインで頭打ちになって反発して下降するポイント

です。

ミドルラインの向きがトレンドの方向を示すので、
見誤らないように気を付けましょう。

決済のポイントは、

利確の場合:チャートが-2σに到達したポイント
損切の場合:チャートが上昇方向に戻し、ミドルラインに到達したポイント

となります。

まとめ

以上、ミドルラインを活かしたトレードについて紹介をしてきましたがいかがでしたでしょうか。

ミドルラインは、
一般的にはボリンジャーバンドのラインの一つですが、
単体として使用することもできます。

移動平均線としての性質を活かして、
エントリーのおすすめポイントをつかむチャートパターンとして活用しましょう。