FXを始める初心者の方がやっておきたいのがトレードを記録することですが、
トレードを記録しなければなせない理由と方法が分からない方もいるでしょう。
ではトレードを記録した方がいい理由、
トレード記録方法と分析のやり方として何があるでしょうか。
この記事では、FXを始めた初心者がやっておきたいトレード記録方法に関して解説していきます。
初心者がFXのトレード記録を付けた方が良い理由
初心者に限らずFXにおいてトレード記録を付けた方がいい理由は様々ですが、全て合わせ一言で表すと「FXで利益を出すため、勝つため」です。
FXの初心者はまだ相場の取引に対する経験がないため、知識が十分な場合でも流れに翻弄されて負けてしまう可能性が高いでしょう。
負けてしまった場合は「何故負けた、損失が出てしまったのか」を自身で理解しなければ同じことを繰り返してしまいます。
FXはリアルタイムで取引する投資なため投資をしている間は振り返っている暇がないことが多く、トレード記録を付けることで改めて落ち着いて振り返ることができるでしょう。
負けた取引を一覧として振り返ることで・・・
何故負けてしまったかを見出し、改善へ繋げられる
トレード記録の有用性が発揮されるのは負けて損失が出た時だけではなく実際に勝って利益が出た時も同様であり、取引して何故利益が出たかを分析することでも、今後の参考に繋げられるでしょう。
参考だけでなく改善の分析もでき、相場の流れに対して利益が多くなかった場合はもっと利益を出せたのではないかと考えることが可能です。
FXで取引を続ければ勝ちと負け、両方体験するためトレード記録を付けることで取引の質を向上させることに期待ができます。
トレードの癖を理解し、自分のスタイルを理解する
トレード記録をつけることは、勝ちや負け以外では自身のトレードスタイルに対する考察も可能です。
普段リアルタイムで取引をしている場合、相場へ集中しているため自身の癖に気づかないケースが多く、記録を付け改めて分析することで発見できるでしょう。
癖と同時にトレードスタイルを分析していくことで、自分が短期的か長期的かといった適切なトレードスタイルが何か気づけます。
初心者の方はまだ自分のトレードスタイルが確定できていないため、自分に適切でないトレードスタイルにしてしまう可能性か十分にあり得るため、間違いを繰り返さないためトレード記録を行いスタイルに対しての自覚は重要です。
精神面を向上させる効果もある
トレード記録を付ける利点としては単純な取引による勝ち負け、スタイルという論理面だけでなく精神面に関する点もあります。
先ほども書いたように相場はリアルタイムで動き、取引の適切なタイミングと状況を注視しなければならないため、取引に対する考察を行っている余裕がありません。
何より相場に気を配らなければいけないという精神的に余裕ができていない状況では適切な分析もできないため、トレード記録を付ける時であれば取引と相場を考えずに済み落ち着いて的確な分析がしやすいです。
落ち着いて自分の取引を分析するという行為を行うことによる実際の取引に向かう心持ちを向上させる効果も期待できるでしょう。
初心者がトレード記録を付ける方法
トレード記録を付ける方法は様々ですが、大別して挙げられる方法としては以下が挙げられます。
エクセル
アプリ
トレード記録方法はそれぞれ利点と難点があり、トレーダー本人の向き不向きもあるため一概に最も適切とされる方法は存在しません。
一つに絞る必要はないため、全て試して自分に合うとされる方法を探してみるのもいいでしょう。
媒体と方法が変わったとしても共通してトレードの記録を付ける行為は変わらないため、記録を付けるやり方自体は操作方法や付け方等の違いだけで基本的な流れは変わりません。
記録を付ける方法として記す際に何の項目を記すかですが、
最低限記すべき項目としては以下が考えられるでしょう。
・日時
・通貨ペア
・取引数量
・エントリーと決済時間
・買いか売りか
・損益の結果
・取引した理由
トレーダー次第では挙げられた項目以外に取引した時の精神面等、記して問題ありませんが増やしすぎて情報が見づらい、混乱しないように気をつけた方がいいです。
いきなり多くの項目を記載するのは難しいと考える初心者の方は、まず最低限の2,3項目を付けるところから始め徐々に増やしていく形式を取るといいでしょう。
項目の中で特に重要なのが取引した理由です。
多く記さない方でも取引した理由だけは必ず記録した方がいいです。
FXは何も考えず取引して利益を出せる世界ではないため、曖昧な理由で取引を続ければ必ず待っているのは市場からの撤退であり、理由を持って取引するのは重要どころか必須といえます。他と違い単語ではなく文章として記すため執筆でできる内容の幅は広いですが、記す場合は必ず曖昧ではなく具体的に書かなければならず、具体的に記せない場合は『理由なしで取引した」という時点で問題のある取引と判断できます。トレード記録を付ける時期ですが、特に決まった時期はなく自分でタイミングを決めてまとめて記載した方がいいため、トレード記録を始める前に決めておくといいです。
ノートを利用したトレード記録方法
紙媒体であるノートに記載するのは手法としてメジャーなトレード記録方法です。
ノートを利用する最大の利点は
他と違いパソコンやスマホといった機器を立ち上げる必要がなく、
自分の気が向けばすぐに開いて記載から分析と確認ができる点にあります。
どんな時でもすぐに確認ができるのがノートの良さ◎
他の利点としてパソコンやスマホは色々とできることが多いため、
人によってはトレード記録を怠ってしまう恐れがあり、
ノートであれば記載する以外にやることがなく集中できるという面もあるでしょう。
しかし他の方法に比べノートを利用したトレード記録方法は
欠点の方が多く目に付きやすいです。
自分で書くノートはしっかり自分の欠点に目がつきやすい
パソコンと違い情報を記す際は自分でペンを持ち一文字一文字記していかなくてはならず、キーボードで文字を打つのに比べ労力と時間がかかってしまいます。
記載する情報の量によっては
手が疲れて後々の生活や仕事に影響が出てしまう可能性も考えられ、
トレード記録をする際のモチベーションにも影響が出てくる可能性は考えられます。
他にもパソコンでは実際にチャートをキャプチャーし貼り付ければ終わりですが、
ノートは機器でないため簡単に画像を貼り付けることができず、
わざわざプリントアウトして自分で貼り付けなければいけません。
トレーダーの環境によっては
プリントできる機器を用意しなければならないため余計な費用がかかってしまい、
貼り付けるにおいても道具を用意する必要があり、
貼り付ける作業に関しても失敗する可能性が生じます。
ノートは紙媒体でありパソコンと違いデジタルのデータではないためページ数に限りがあり、記せる情報量に限界がある点も無視できない欠点の一つです。
紙媒体による欠点は情報量の限界だけでなく情報の検索に対しても同じであり、
記した情報量が多くなると自分が参考にしたいと考える情報を探すのに時間がかかってしまいます。
総じてノートを利用したトレード記録方法は欠点が多数あり、
ノートを利用した方がやりやすい、
印象に残りやすいと考えるトレーダー以外にはあまりおすすめできない方法です。
エクセルを利用したトレード記録方法
パソコンで文章データを記録できるソフトとしては
ワードやメモ帳と様々ですが、
実際にFXのトレード記録を付ける媒体として最も適切なのはエクセルでしょう。
PCソフトのなかでトレード記録に最適なエクセル◎
エクセルは下記のような利点があり、トレード記録に非常に向いています。
検索機能がある
計算ソフトなので損益記録に◎
エクセルは行により記せる情報を変えられるため項目としてまとめやすく、
視覚的にも見やすくできるとトレード記録方法として向いています。
他にもエクセルには入力した文章の検索をする機能もあるため、
自分が見たいという情報を入力することですぐに発見でき、
探すのにかかる時間はほとんどかかりません。
単に情報を入力するだけでなく
エクセルでは行によって文字の形や大きさを変更、色を変えたりできるため
自分にとって重要と考えられる情報を他の項目と違うものにして強調ができます。
エクセル自体は本来計算ソフトなため、
入力した損益を総合して今回の取引では最終的に利益が出せたかの判断も可能です。
エクセルを使ったことがない場合
しかしエクセルを利用したトレード記録方法も欠点があり、
分かり易いものとしてパソコンを利用している人間全てが普段の生活でエクセルを利用しているとは限らないというものです。
トレード記録方法を付ける以外にもエクセルは役に立つソフトですが、
利用している人間にとっての話であり普段利用していない方には使い方が分からず戸惑ってしまうレベルといえます。
普段エクセルを利用していない方は
他のトレード記録方法に比べ情報をまとめるのに時間がかかってしまうでしょう。
普段エクセル操作に全く慣れていない人には向かない
他の欠点としてエクセルは全てのパソコンに必ず入っているわけではなく、
利用しているパソコンによってはエクセルが使えないという方も珍しくありません。
しかしエクセルがない欠点に関しての解決は難しくなく、
現在ネット上ではエクセルに似た機能のフリーソフトも存在します。
中にはブラウザで利用できるスプレッドシートもあるため、利用は難しくないでしょう。
総合的には、様々な点で利点があるため
エクセルは最もおすすめできるトレード記録方法といえるでしょう。
アプリを利用したトレード記録方法
最近ではFXのトレードを記録できるアプリがスマホで出ているケースもあり、アプリを利用するのもトレード記録方法の一つとして存在します。
アプリに関してはパソコンでも利用できるため、
スマホを所有していない方でも手段として利用は可能です。
アプリを利用したトレード記録方法の利点としては
スマホで利用できるため、時間の空いた片手間に付けられる点にあり、
パソコンで相場を見てスマホアプリでトレード記録を付けるという複数の機器を利用した方法も取れます。
アプリは時間のある時などスマホですぐにチェックできる手軽さが◎
複数の機器を利用する関係上、
スマホで記録を付けながら、パソコンの方で相場の取引をする方法も取れますが、
初心者が併用して取引するのは難しいため経験を積んでから行った方がいいです
利用するアプリによってはFXの初心者が利用するに役立つ機能が付いているケースもあり、入力した記録から自動で分析をする種類であれば自分で分析が難しい初心者にとっては有難いでしょう。
初心者向けの役立つ機能があるアプリが初心者には◎
アプリとは少し話は外れますが、
関連してネットを利用する場合には熟練トレーダーを参考にするのもよく、初心者に比べ勝っている彼らも例外なくトレード記録を付けています。
真似する場合でなくとも熟練トレーダーの情報からトレード記録方法の参考にできるケースも多いため、情報収集して損はありません。
その他のトレード記録方法
今まで挙げたトレード記録方法以外にも様々な方法があります。
SNSを利用する
現在ネットの世界でSNSを利用するのは珍しくありませんが、
SNSに実際の取引を投稿してトレード記録の媒体にする使い方もあるでしょう。
他の記録方法と違いリアルタイムで他の方に見られてしまいますが、
見られることで他のトレーダーからアドバイスをもらえる利点があります。
反対に欠点としてはSNSはあくまで軽い文章の投稿をする場であるため、
記載できる文字に上限があるという点で利用する場合は欠点を理解した上でアドバイスを目的とした方がいいでしょう。
直接取引を録画する
他の方法としては直接取引の風景を録画するという方法があり、
録画であれば相場の流れから取引を全てリアルタイムで記録できます。
他と違う大きな利点は録画するためトレーダー本人の状態もある程度観察でき、
自分の精神面に関する分析も細かに行うことが可能です。
欠点としては録画できる環境を用意しなければならないため、
手法として利用するにはハードルの高さが挙げられます。
トレード記録時の効果的なキャプチャーとは?
トレード記録を付ける上では単に文章として情報を記載するだけでなく、チャートにおける相場の場面を画像として添付すればより分析しやすくなります。
画像として添付するには取引をする際に見るチャートのキャプチャーをしなければなりませんが、何も考えずキャプチャーを行ったところで意味がありません。
チャートのキャプチャー行う場合は以下の場面にするのが効果的でしょう。
決済した時
その後の相場
一番のポイントはその後の相場であり、取引から決済した後の相場を確認することで自分の取引が相場の流れに対して適切だったか確認できます。
その後の相場としてキャプチャーする適切な時間帯は自身のトレードスタイルにより変わります。
数十分後〜のキャプチャ
スイングトレードの場合
数時間後〜のキャプチャ
が望ましいです。
取引の場を提供している業者もチャート上に何かしらの機能を付加しているケースが多く、キャプチャーし情報を添付する上で役立つ機能も少なくないため活用させてもらいましょう。
トレード記録をした上で初心者が行う分析方法
トレード記録を付けたところで
本人が情報から分析を行えなければ意味がないため、
トレード記録方法を考える一方で、分析のやり方も理解しておかなければいけません。
通貨ペア
分析に対する着眼点としては幾つかありますが、
分かりやすいのは通貨ペアです。
初心者はまず通貨ペアを分析してみよう
初心者の場合は
まだメインやサブと決めておらず
様々な種類に手を出している方も少なくないでしょう。
通貨ペアは種類により特徴が変わるため、
トレーダーに応じて通貨ペアごとの成績の違いも出てきます。
種類ごとに分析し勝率の高い、利益の出せている通貨ペアを見極めれば
自身がどの通貨ペアで取引するのに向いているかを確認でき、
今後メインで取引していく通貨ペアを絞れるでしょう。
取引時間帯
通貨ペア以外に種類に応じて分析する情報としては
時間帯に関する件もあります。
FXは時間帯により相場の流れも変わってくるため、
分析を行うことで自分がいつの時間帯に取引するのが向いているか見極められます。
どの時間帯が自分に向いているのかも分析しよう
しかし時間帯に関してはトレーダーの生活により可能な時間帯も変わってくるため、
自身の生活で取引できる時間帯も踏まえ分析を行うのがよい一方、
時間帯の分析を参考にし自身の生活を改善していくという方法を取るのも一つの手です。
勝率に関しては利益とセットで考えた方がよく、
勝率が高い場合も結果的に損失が出てしまえば意味のない話であり改善を考えなければなりません。
勝率は利益とセットで考えよう
全て総合して取引の改善点を分析するのと同時に
短期間か長期間、自身のトレードスタイルと何が適切かを分析を行えば、
今後自分が取るべき取引の方向性が確認できます。
テクニカル分析
分析で見るべきは、
トレードスタイルだけでなく
自分が相場の分析をする際に利用しているテクニカル分析も同様です。
テクニカル分析は様々な種類があるものの
トレーダーにより適切とされる種類は変わってきます。
トレード記録方法から分析を行うことで自分が向いているとされるテクニカル分析の理解ができるため、記録を付けるのと同時に取引では様々なテクニカル分析を試してみましょう。
トレード記録と同時に様々なテクニカル分析を試そう
トレード記録方法は単に付けて分析を行うだけでなく、
総合して今後の取引を考える反省会のような場面も必要となるため、
自分自身でまとめて反省する時期を決めておくといいです。
まとめ
ここまでFXを始めた初心者がやっておきたいトレード記録方法について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
FX初心者にとってトレード記録を付ける行為は一つ一つの取引を記録していかなければならないため面倒と感じる方も少なくないでしょうが、
自身の取引を振り返り改善点を見つけるのは勝てるトレーダーになるための近道です。
最低限した方がいい行動はありますが、
トレード記録方法は様々であり正解と考えられる方法はないため、
実際に自分で様々な手法を試し自分なりのやり方を確立するのも間違いではありません。
取引を始め時間が経過している方も遅くはなく、
今からでも今まで行ったトレード記録を付けてみましょう。