FXスタートガイド

海外FXは元本割れリスクがない?国内とのルールの違いを解説!

FXはハイリスクハイリターンの投資商品として有名です。

元本割れのリスクはつきものですが、
FXならではの元本割れの意味があります。

この記事では、
FXにおける元本割れを避けるためのポイントを紹介します。

本来の元本割れとは?

FXに限らず、
投資商品には元本割れというリスクがつきものです。

元本が保証されている投資商品のほうが少ないといっても過言ではありません。

本来、元本割れには
運用に投入した資金が減少するという意味になります。

一般的に、元本割れのリスクがない運用商品は利回りが低く、
逆に元本割れリスクが大きい運用商品の方が高い利回りを獲得できる可能性があります。

例えば、
学資保険で元本割れしない商品は利回りは限定的ですが、
株式投資の場合は購入した株式の価値というのは時々刻々と変動していき、
値下がりの可能性もあれば大きく値上がりするケースもあります。

資産運用の基本的な考え方として、
元本保証がされている商品と元本割れの可能性がある
ハイリスクハイリターンの商品とのバランスを考え、
最適なポートフォリオを構築することを目指すというものがあります。

ただ、本来の元本割れの意味と、
FXにおける元本割れの意味とは異なるケースがあります。

FXにおいては証拠金が元本

FXにおける元本とは、証拠金のことです。

FXにおける元本=『証拠金』

自身の資金を証拠金として投入し、
トレードに展開するのがFXの投資手法です。

本来の意味での元本割れを考えると、
FXにおいては高い確率で元本割れする可能性がある

その分大きな利益を獲得できる可能性もあり、
まさにハイリスクハイリターンの投資手法の代表例といえます。

現在は、FX以外にも様々な投資手法があります。

本来の意味での元本割れを起こしたくないという方は、
FXをすることはおすすめできません

保険商品など元本を保証しながら
比較的安定した利回りを獲得できる商品も数多くあるので、
自身の資産運用目的に合った商品を見つけてみてください。

FXの場合は外国為替を利用した資産運用商品であるため、
確実に勝てる運用をすることはほぼ不可能です。

どんな優れた分析手法でも、
あるいは経験豊富なプロトレーダーでも損失を計上するケースがあります。

FXを資産運用商品として利用する場合は
元本割れのリスクを受け入れることが必要になります。

FX独特の元本割れの意味とは?

ここまで紹介したのは、一般的な元本割れの意味合いです。

FXにおける元本割れといえば、
別の意味を指して使われることが多いです。

FXの醍醐味といえば、投入した証拠金を活かして、
レバレッジを利かせた資産効率の良いトレードです。

レバレッジとは、てこの原理のことで、
投入した証拠金に対して一定の倍数を乗じた
ボリュームのトレードをすることができます。

少額の資産でも高額の取引ができるため、
非常に資産効率の良い手法として多くのトレーダーが活用しています。

しかし、レバレッジを活かしたトレードをすることで、
高いリスクも同時に抱えることになります。

相場の状況によっては、想定以上の大きな損失を被ってしまう可能性もあるため、
資産管理やポジションの保有量には常に注意する必要があります。

FX独特の元本割れが起こるのは、
レバレッジを活かしたハイリスクのトレードを実行しているときにおこりやすくなります。

証拠金を超えた損失を被ること

FXにおいて元本割れというと、
一般的な意味合いもありますが、
投入した証拠金を超えて損失を被るという意味もあります。

FXにおいて『元本割れ』とは?
投入した証拠金以上の損失をかぶること

投入した資金がなくなるだけでなく、
さらに追加で資金を支払わないといけなくなるケースがFXにはあります。

基本的には投入した証拠金以上の損失が発生することはない仕組みがあるのですが、
例外的に損失が拡大するケースが発生します。

FXにおける元本割れとは、
この証拠金以上に損失を被ってしまうレアなケースを指します。

発生頻度はそれほど多くありませんが、
相場の状況によっては非常に大きな負担となってしまうケースもあり、
看過することはできません。

FXにおける元本割れのように、
投入した資金を超えて負担を背負うケース
ほかの投資商品では珍しい

そのため、FXの大きな特徴といわれています。

ロスカットがあるから元本割れはしない?

FXにおける元本割れは
投入した証拠金以上に負担を強いられるケースを指す場合もあることを紹介しました。

しかし、本来FXでは
投入した証拠金以上に損失が発生しないようにする仕組みがあります。

それはロスカットと呼ばれる制度で、
投資家保護の観点から導入されています。

投入した証拠金以上に損失が発生しないための仕組み
=ロスカット

想定した相場以上の損失を発生させない仕組みで、
損失額を限定する効果があります。

投資家にとっては大きな損失が確定してしまう恐ろしい制度とみなされ、
どのようにロスカットを回避するかが一つのFXトレードのテーマともいえます。

しかしロスカット自体は、
想定以上の損失を発生させないようにする、
投資家保護という重要な要素があります。

ロスカットとは

そもそもロスカットとはどんな制度でしょうか。

ロスカットとは、
保有しているポジションを維持するための必要保証金に対する
純資産の割合が一定率を下回った時に実行されます。

必要保証金に対する純資産の割合は、
『証拠金維持率』といい以下の式で算出されます。

証拠金維持率=(純資産-注文中建玉証拠金)÷必要保証金×100(%)

純資産は、
投入している証拠金に保有しているポジションで
発生している含み損益を加減算することで算出されます。

つまり、

  • 保有ポジションの含み損が拡大
  • 証拠金維持率が低下

でロスカットが実行されます。

ロスカット実行の証拠金維持率はFX会社によって異なります

100%や50%に設定している会社が多いです。

この計算によってロスカットが実行されれば、
投入した証拠金以上に損失が発生することはありえず、
証拠金以上の負担が発生しなくなっています。

スリッページによるリスク

ロスカットが実行されれば、
少なくとも証拠金を超えた損失は発生しないと考えられますが、
FXには『スリッページ』と呼ばれる現象が起こるため、
損失がロスカットの想定よりも拡大する可能性があります。

スリッページとは?
予定していた相場を超えた水準で決済が実行されること

スリッページが起こる要因はいくつかありますが、
特に相場が急激に動いている中での決済において発生しやすくなるといわれています。

また、FX会社によってスリッページの発生頻度は異なるとされています。

さらに、
通貨の流通量を表す流動性が低下しているタイミングでも
スリッページが起こりやすくなります

すなわち、

ロスカットが実行される決済において
大きなスリッページが発生

証拠金額を超えた損失発生の危険性がある

ということになります。

発生の頻度自体は多くはありませんが、
発生した時のインパクトは大きく、
かなりの負担となってしまうケースもあるので注意する必要があります。

FXにおけるリスク管理手法

FXは、証拠金以上の損失が発生する可能性のある意味での元本割れリスクがある、
ハイリスクハイリターンの投資商品です。

しかし、きちんとリスク管理ができれば、非常に優れた投資手法でもあります。

FXにおけるリスク管理の方法は様々ありますが、
その中でも基本的な内容ですぐに実践できる手法を紹介します。

FXにおけるリスク管理手法

  1. 資金管理
  2. 損切り設定
  3. レバレッジをかけすぎない
  4. 根拠のあるトレード

FXのリスクをコントロールしながら、
安定したトレードをすることを目指しましょう。

資金管理

FXを安全に運用するために、
資金管理は非常に重要です。

最初に決めたルールを守って資金を活用することは安全な運用には欠かせません

自身が投入している証拠金に対して

最大どれだけのポジションを持つことができるか
証拠金維持率が150%を下回ったらいったん損切り

など、
最初に基本的な資金管理上のルールを決めて順守することができれば、
ロスカットの発生を防ぐことができ、
安全にトレードを継続することができます。

さらに、保有しているポジションにおいて、

あとどれくらい相場が悪くなったらロスカットかを把握

しておくことも重要な資金管理の方法の一種です。

資金管理のルールを徹底すれば、
想定以上の損失発生リスクを防ぐことができます。

損切り設定

損切りを実行することは、
FXにおけるリスクコントロールの最も重要な要素の一つです。

損切りとは、保有するポジションが想定と反対の方向に相場が動いたことで損失を生んでいるときに、決済をしてその時点で損失を確定させ、
それ以上の大きな損失が発生するリスクを除去する処理のことを言います。

ただ、自分で損失の確定する行為に抵抗を感じる方も多く、
特にFX初心者には難しい処理といわれています。

そこでおすすめしたいのが
『逆指値注文』による自動的に損切りが実行される設定をする方法です

あらかじめ実行したいレートで予約注文をしておけるので、
感情に左右されることなく損切りを実行できます。

レバレッジをかけすぎない

レバレッジは、FXという投資商品の最大の魅力です。

少ない資金でも大きな規模のトレードができ、
この上ない効率的な資金活用ができるルールになります。

しかし、その魅力に惹かれ、
レバレッジを大きくかけすぎるトレードをして大きなリスクを背負ってしまうという方も少なくありません。

レバレッジ
リスクを上手にコントロールしながら利用すれば・・・
資産効率を大変高めてくれる
その反面、無理な活用をすると・・・
非常に危険でハイリスクな運用になる

投入している証拠金に対して最大限にレバレッジをかけるなど、
高すぎるレバレッジ設定は非常に危険なので注意しましょう。

根拠のあるトレードを心掛ける

FXで重要なのは、

エントリーのポイントと決済のポイントの判断

です。

相場を見て、下がり続けているから
そろそろ上がりそうだから買いエントリーをする、
といった地震の感覚だけでトレードを展開するのはおすすめできません。

FXには相場を分析する手法が数多く用意されています。

テクニカル分析や一定のチャートパターンを頼りにエントリーポイントを見つけ、
おすすめの決済ポイントを見出すことができます。

自身が得意とするテクニカル分析を見つけ、
その分析手法が示すシグナルを根拠とするなど、
全てのトレードに根拠を持たせるようにしましょう。

海外FXならではの元本割れ回避ルール

FXにはロスカットルールがあるものの、
スリッページが発生するリスクがあるために証拠金以上に損失が拡大する元本割れリスクがあることを紹介してきました。

しかし、これは国内FX会社におけるお話で、
海外FXならではの元本割れ回避のルールがあります

海外FX会社の多くが採用しているゼロカットルールのおかげで、
トレーダーの側は証拠金以上の損失を被る危険性を完全にシャットアウトして
トレードに臨むことができます。

リスク管理の上で
元本割れを確実に回避できるというのは非常に魅力的なポイントです。

海外FX会社を利用することに抵抗感のない方は、
海外FX会社の利用も含めて口座開設する会社を決めましょう。

ゼロカットルール

海外FX会社の多くが採用しているゼロカットルールとは、
ロスカットが実行されたときに、想定したレートよりも不利なレートで決済された場合、
その過剰に発生した損失をFX会社側が負担してくれるというルールになります。

ゼロカットとは?
急激な相場変動によりロスカットの水準を下回った部分の過剰な損失を
トレーダーではなくFX会社側が負担するサービス(海外FX限定)

ロスカットの時点で大きなスリッページが発生したとしても、
トレーダー側は証拠金の範囲内で損失を限定できるので、
安心してトレードに臨むことができます。

海外FX会社の高レバレッジ設定と組み合わせてゼロカットを活用することで、
リスクを限定しながらハイリターンの結果を目指すトレードを展開することができます。

海外FX会社の特徴を活用すれば、
リスクヘッジと高利回りを目指すトレードの両方を同時に満たせる効率の良い運用が可能です。

まとめ

以上、FXにおける元本割れについて紹介をしてきました。

一般的な意味での元本割れは日常茶飯事で発生しますが、
証拠金以上の損失が発生する元本割れは避けたいところです。

しっかりとリスクを管理し、
ロスカット発生前に損失を限定する手法を用いて安全にトレードを楽しみましょう。

また、海外FX会社のゼロカットルールも魅力的で選択肢に加えることをおすすめします。