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【海外FX】初心者はまずボリンジャーバンド!売買のポイントを掴む方法を解説!

FXをこれから始める初心者におすすめするテクニカル分析がボリンジャーバンドです。
しかし情報が見やすく分かり易いボリンジャーバンドも使い方が分からなければ何の意味もありません。

ボリンジャーバンドは分析、取引共にどう利用すればよいでしょうか。

この記事では、FX初心者にオススメの取引のポイントを掴めるボリンジャーバンドについて解説していきます。

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドとは、
偏差値に基づいて計算された標準偏差がバンドという形で表示されるテクニカル分析です。

ボリンジャーバンドとは?
偏差値に基づいて計算された標準偏差が、
バンドという形で表示されるテクニカル分析

しかし『偏差値』や『標準偏差』と記されてもピンと来ないトレーダーの方もいるでしょうが、単純に考えて「ここまで動いたら戻る可能性のあるラインが表示される物」と考えても問題ありません。

平たく言えば、バンド幅で値動きの範囲を示すテクニカル分析、です。

実際ボリンジャーバンドを利用する上ではツール側が計算して瞬時に表示してくれるため、トレーダーが自分で計算する必要はないです。

テクニカル分析としては、
移動平均線を基準に上下へ3つのσ、
シグマと呼ばれるバンドが表示され構成される種類となっています。

バンド幅は移動平均線に近い物から1,2,3と表示され上にあるのは+、
下にあるのはーが付く構成です。

先ほども書いたように、バンド幅は値動きの動く範囲を示す情報であり、
それぞれ以下の確率で戻るとされています。

1σ…68%
2σ…95%
3σ…99%

小数点以下もありますが、トレーダーや分析する人間により数値は変わってくるためあまり気にする必要はありません。

2σ以上になると反発しない可能性が数%程度になり、滅多に戻らず反発する可能性が非常に高いです。

利用している取引ツールによっては細かいカスタマイズも可能となり、中央の移動平均線を消す他に3σを消して2σまで、1σも消して2σだけを表示する設定もできます。

表示だけでなく計算式の変更も可能ですが、
基本的にボリンジャーバンドはデフォルトの値で機能します。

そのため、
相場の取引に慣れた熟練のトレーダーであればまだしも、FXを始めたばかりの初心者は下手に変更しない方がいいでしょう。

ボリンジャーバントが表す相場の状況

初心者がボリンジャーバンドを取引で利用する場合は取引の前に、ボリンジャーバンドが示す情報から相場が現在どのような状態になっているか理解するのが重要です。

取引の際も相場の状況が理解できなければ見当外れの取引になってしまいます。

バンドの広がりは値動きの強さを表す

バンド幅は値動きの動く範囲を記す情報となるため、
バンド幅がチャート上でどの程度広がっているかで値動きが現在どの程度強いか分析できます

【σ同士がほとんど離れていない場合】
→値動きも大きく動けないため相場として弱い状況
【σ同士が大きく広がっている場合】
→値動きも邪魔されず動けるため強い状況

バンド以外に中央の移動平均線を見ることで
上昇、下落の強さも以下のように判断できます。

値動きが平均線より上→上昇が強い
値動きが平均線より下→下落が強い

バンドの形でトレンドとレンジを見極める

ボリンジャーバンドで適切な取引をする上で、現在の相場がトレンドかレンジかを見極めるのは非常に重要です。

相場の状態を判断する材料となるのがバンドの形です。

バンド幅が平行線、もしくは近い状態の場合は
上にも下にも動こうとしないためレンジ相場であると判断できます。

逆にバンド幅が斜めになっており一方に沿って動いており、
値動きがバンドウォークと呼ばれるバンド幅の間を推移している場合は
高確率でトレンド相場と判断できるでしょう。

トレンド相場が発生すると値動きの更新が起きるためバンドの形も拡大していく傾向にあり、逆にバンドが広がらず狭くなっていく場合はトレンド相場が終了に向かっていると考えられます。

縮小は大きな値動きの合図

バンド幅が狭くなる、縮小している時は値動きが弱い状態ですが、縮小状態は相場がパワーを溜めている状態ともされています。

バンド幅が拡大、エクスパンションを起こした場合は強いトレンドが発生し、
値動きも発生したトレンド側に大きく動く可能性が高いです。

上手く流れに乗れれば大きな利益を狙えますが、
縮小状態の時は動くべき方向を分析するのが難しく下手に取引をすると大きな損失の出るリスクを抱えてしまいます。

初心者の方はボリンジャーバンドが縮小状態になっている場合、
拡大が起きるまで取引をしない方がいいでしょう。

初心者はボリンジャーバンドが縮小時は取引しない方が良い

ボリンジャーバンドで見る取引ポイント

ボリンジャーバンドの示す情報を理解した上で、取引をするにおいて見るべきポイントとしては以下があります。

しかしFXに絶対はなく法則通りに動かず逆方向へ動く可能性も0ではないため、ポイントを見極めた上の取引では必ず損切りのポイントも入れておきましょう。

シグマの反発を狙った逆張り

ボリンジャーバンドを利用したメジャーな取引手法として知られるのが、シグマの反発を狙った逆張りです。

シグマは値動きが反発するラインを示すため、FX初心者にとっても反発するポイントが分かりやすく簡単に取れる手法となっています。

しかしシグマの反発を狙った取引といえど、単純にシグマへ到達したところで取引をしてしまうと間違いなく失敗してしまうため、相場の状況をよく考えなければいけません。

まずシグマは上下共に3つありますが、
取引ポイントとして狙う場合は2σを利用した方がよく、
ツールの設定で2σ以外を消すのも一つの手でしょう。

1σは68%とFXでの取引における確率としては信用できず、
2σが95%の確率で反発するため値動きが3σに到達するケースはほとんどないからです。

利用するシグマが決まった後は相場の状態にも気を配る必要があり、逆張りはトレンド相場で機能する取引ではなく、現在レンジ相場になっているか確認しなければいけません。

レンジ相場であり2σに到達した際、ポイントとして取引しますが一番重要なのは取引するタイミングであり、初心者がやってしまいがちなのが「到達した時点」で取引してしまうことです。

バンド幅の通りに反発すればよいのですが、
到達した時点ではバンド幅を突き抜けて推移する可能性があり、
トレンド相場が始まってしまうと大きな損失を出してしまう恐れがあります。

取引する場合は到達した時点ではなく、到達した後に反発を確認した後にしましょう

しかし、ボリンジャーバンドは作成した方の話によると
本来逆張りを想定したテクニカル分析にはなっておらず、
トレンド相場を分析して順張りをするのが目的としていました。

何より逆張りは順張りに比べリスクが一定以上ある取引手法なため、
リスクを大きくしたくないと考える初心者の方にはおすすめできない手法です。

トレンド相場でバンドウォークを利用した順張り

トレンド相場の値動きを狙って順張りで取引するのがボリンジャーバンドにおける本来の使い方です。

相場でトレンドが発生するとボリンジャーバンドではバンド幅が広がり、バンドの間を推移するように動くため、バンド幅を目安にして取引します。

推移は相場の状態によりますがバンドウォークは1σと2σの間を推移するケースが多いため、取引する場合は1σを取引ポイントとし、触れて反発したところを狙うのが基本となるでしょう。
他にもトレンド相場が発生している間は移動平均線をトレンドとは逆の方向へ突き抜けることがないため、移動平均線を目安にし取引する手法も考えられます。

バンドウォークを利用して順張りする場合は取引タイミングだけでなくトレンド相場が終了する兆候を確認するのも大事なポイントであり、基本的にバンド幅の拡大が収まり、逆に縮小を始めた辺りが終了の合図です。

決済もバンド幅の狭くなったタイミングが適切となりますが、
一方で相場では予期せぬ推移も起こるため、正常に値が動いているかも確認し決済のタイミングを決めましょう。

シグマの突き抜けを狙う順張り

ボリンジャーバンドのシグマは値動きの反発をするラインを示すためか、
突破すると大きく値が動くケースも多いため、突き抜けを狙った順張りの取引手法も存在します。

1σを突破したところで取引をし、2か3のどちらかに到達したところで決済する手法で、
決済ポイントはトレーダーと相場の状態次第です。

取引のポイントは値動きがシグマを突き抜けただけだと戻る可能性があるため、
ローソク足が形成された上でチャート上でヒゲではなく実体がシグマを突き抜けた時になります。

縮小からの拡大、エクスパンションを利用した順張り

相場の分析で説明したように縮小した状態から拡大、
エクスパンションが起きると値動きが大きく推移しやすいため、
拡大を狙って取引するのも手法の一つとしてあります。

取引するポイントとしては拡大し大きく値動きが起こったのを確認した時であり、
値動きを確認してから取引を行いましょう

確認するより前の方が利益を大きく得られますが、反対へ動く可能性もあるためリスクが高く、高確率で利益を得るためには値動きの確認をしてからの方が安全です。

取引と同時に決済するポイントは拡大が収まった時であり、見るべきポイントは動いた方とは反対側にある3σで、広がりが止まり縮まる予兆が見えたら終わりの合図となり、決済する適切なタイミングとなります。

ボリンジャーバンドだけに頼らない

ボリンジャーバンドは情報が見やすく役に立つテクニカル分析ですが、相場で取引をする場合はボリンジャーバンドだけに頼ってはいけません。

ボリンジャーバンドに限らず全てのテクニカル分析において完全無欠とされる種類は存在せず、高性能なテクニカル分析も必ず欠点が存在します。

ボリンジャーバンドは、情報を示してくれるテクニカル分析ですが、
種類としては相場の状況を示すトレンド系列となるため情報と共に取引ポイントとなるシグナルの提示が遅いです。

他にもFXの相場に絶対はなく時にはトレーダーが予想できない動きを見せるケースが多々あり、ボリンジャーバンドは情報の提示が遅いのもあり相場の異変にすぐ対応できません。

ボリンジャーバンドで取引を考えるなら、別のテクニカル分析と合わせて利用しよう

ボリンジャーバンドと組み合わせて使うテクニカル分析

ボリンジャーバンドはトレンド系列のテクニカル分析なため、
合わせて利用する種類としては
相場の強さと推移を表すオシレーター系列との相性がいいです。

オシレーター系列は様々ですが一緒に利用して効果を発揮する種類としては以下が考えられるでしょう。

値動きの推移で逆張りの方向性を見極めるRSI

RSIは相場における買われる力、売られる力の強さを示すテクニカル分析であり、0から100の数値を一本の線が推移する形で情報を表します。

一定の数値まで到達すると過剰であると判断でき、70から80の場合は買われすぎ、20から30の場合は売られすぎとなり、相場において反発する可能性が高いです。

ボリンジャーバンドと組み合わせて利用する場合は2通りの使いがあり、一つはシグマを利用した逆張りをする時にRSI側の情報も見て逆張りして問題ないか確認する時になります。シグマを利用した逆張りの場合はボリンジャーバンド側で2σに到達した時、RSI側で買われすぎが売られすぎが起きているかを確認し、発生していると判断できた場合は反発する可能性が高いと見れるためより精度と勝率の高い逆張りができるでしょう。

もう一つはRSI側でトレンド相場の発生を確認順張りに備える時であり、RSIは一見逆張り専用のテクニカル分析に見えますがトレンドが発生する際にはダイバージェンスと呼ばれる相場の値動きに反して逆行する現象があります。

相場は上昇しているにも関わらずRSI側は下落している場合はダイバージェンスが発生しているため、逆張りで取引しようとせずトレンドの発生を待ち順張りに備えましょう。

MACDで取引のサインを確認する

MACDはMACD、シグナルという2本の線が相場とは別に推移するテクニカル分析であり線が中央より上にあれば上昇傾向、下にあれば下落傾向と相場の状況を示してくれるものです。MACDを利用する上で取引のポイントとしては一方の線がもう一方の線を貫くように推移するクロスと呼ばれる現象があり、下から上に突き抜けた場合はゴールデンクロス、上から下に突き抜けた場合はデッドクロスといいます。

クロスは相場が転換しゴールデンクロスは上昇、デッドクロスは下落に推移するのを示すため、ボリンジャーバンドと組み合わせて使う場合はトレンドの発生とエクスパンションが発生した時の判断材料となるでしょう。

MACDがクロスしているのを確認してから取引に移れば推移したと思ったら元に戻るというだましに遭う可能性が低くなり、精度の高い順張りができます。

しかしMACDは提示する情報の関係からトレンド相場を専門とするテクニカル分析であり、レンジ相場では短く信用のないクロスが頻発するため役に立ちません。

レンジ相場における逆張りの取引をする場合は先ほど提示したRSIか、後述するストキャスティクスを利用しましょう。

トレンドの流れを見極めるストキャスティクス

ストキャスティクスは%K、%Dという2本の線が推移し相場における売買の強さを表すテクニカル分析であり、説明から分かるようにRSIと酷似している種類となっています。

売買の強さを示すためRSIと同様に逆張りで利用することも可能ですが、同じ使い方を考える場合はRSIの方を使えば問題ないためストキャスティクスの存在意義に疑問を抱く方もいるでしょう。

RSIとの違いは線を構成する計算式の違いであり、
違う関係からRSIに比べストキャスティクスの方が相場に対する反応が早くなっています

そのためストキャスティクスが機能するのはRSIと同じ逆張りで利用するよりトレンド相場の発生を見極めて順張りで利用するのが一番です。

ボリンジャーバンドだけに比べ相場の発生を早く判断できるため、流れが始まった時に乗れて大きな利益を期待できるでしょう。

しかし相場への反応が早いのは欠点にもなっており、早いお陰で相場の動きを勘違いしてしまいだましが多くなってしまいます。

RSIと同様にダイバージェンスが発生するケースもありますが、だましが多くなるのは同様なため、ダイバージェンスの利用を考える場合はRSIの方がやりやすいです。